報知新聞・魚心/昭和60年4月8日
豪州の釣り人たちE
ニール
昨年の訪豪でのハイライトは、なんと言ってもロットネスト島の船釣りだった。52aを頭にキング・ジョージ・ホワイティング(以下キングと呼ぶ)は、すべて40aを超していたし、シロギスに至ってはおよそ300尾を超す大漁だった。
そんな豪華な釣りを見落とす手はない。今回も大枚450jをはたいてロットネスト島を目指すことにした。離豪の前日のことである。
船といっても、十二、三人は楽に乗れるでかいクルーザー。私たちのほかに、ヨシ(宇野さん)も、ダグも、マイクも乗り込んだ。
船長は、この船のオーナーでもあるニール・パトリック。イギリス人だろうか、きれいな英語を話し、物腰も柔らかい。
「お仕事は?」と聞いたら
「ルアー会社の社長さ」とさりげない答え。なかなか商売熱心な人で、社名入りのTシャツと、いろいろのルアーをくれた。奥さんも同乗していて、何かとサービスしてくれる。別に気取る風もなく、ごく自然にだ。
息子のベンも熱心だ。まだ十二、三歳だが、実にこまめによく働く。
フリマントルからロットネスト島までは、時間にして45分。その周辺には、同じような船が何隻も行き交う。そばを通った船が知人の場合には大声で挨拶を交わす。そんな中にふと、トップレスの娘がいた。指を鳴らしたら、恥ずかしがるどころか、胸を揺さぶっての大サービスだ。
「こっちへ来いよ」とどなったら、本当にこちらの船まで泳いできたのには驚いた。 さて、釣りの方。昨年と違って、水温が高すぎたためか、食いはあまりよくなかった。それでもシロギスは、30aを超すのもかなり混じって、7人で100尾あまり。キングは、小西さんの46aを頭に、40a以上が6尾。
ニールは釣り好きだが、分を守って一度も竿は握らなかった。金持ちでも、必要とあらば金儲けに徹するところなどは、見習うべきだ。その反面、ダグの店で会った裸足、Tシャツ、半ズボンのオッチャンでも、さりげなくクルーザーを乗り回しているのだ。オーストラリアというところ、全く貧富の区別がつきにくい。
(報知APG・高橋 康生)
写真は、その写真。こんな情景にあまり慣れていない日本人たちは、早速写真攻勢。それにしてもよく浮いていますなぁ。
筆者から一言:
恥知らずといえば恥知らず、おおらかといえばおおらか。日本もだいぶ慎ましさが崩れては来ましたが、人前でトップレスになる娘さんは見かけませんね。ここで私も、ちょっとサービスしておきましょう。